特許コラム
2011年8月 6日 土曜日
サッカーのこと
関西方面は暑くなったり涼しくなったりと安定しない気候が続いておりますが、お元気ですか?
「どこの何のブログだ」というような始まりになったわけですが。正直、夏バテ気味です。去年もそうでしたが、ブログにも熱が入りにくい季節になって参りました。ので、今日は、特許と何の関係もない話を。興味のない方は読み飛ばして下さい。
私はサッカーというスポーツにまったく興味が持てません。
今までの人生でサッカーの試合を見たのは、日韓ワールドカップの日本-ロシア戦のみ、それも、酔っ払っていたので、試合時間の9割は寝ていました。酔った頭の混濁した意識のむこうで、テレビの解説者が何か叫んでいたのをかすかに覚えています。言い換えると、それくらいしか記憶にありません。
そんな感じなので、「面白かった」とも「つまらなかった」とも思いませんでした。ただ、「人生で初めてサッカーの試合を見た」という記憶があるだけです(そんなので見たことになるのか、という気もしますが)。で、今のところ、それが私の見た最初で最後のサッカーの試合です。
この前のワールドカップもその前も、試合の模様の映像を一秒も見ることがありませんでした(なにしろ、最近、テレビを見ないので、ニュースでの報道さえも見ませんでした。あ、そういえば、日本戦のときに飲み会をしていて、その店のテレビで試合が流れていたような気もします。でも、そっちに目を向けていなかったので、見ていなかったというカウントで)。
こう書くと、なんだか変人みたいですね。なんかポリシーがあってアンチサッカーを貫いているみたいで。でも、そういうことはまったくなくて、できることならサッカーに熱中して、他の人たちと一緒にサッカー談義に花を咲かせてみたい、という気持ちはあるのです。
でも、どうやらサッカーに関して私は世の中から取り残されたようです。もう世の一般の人のレベルまで到達するのは不可能、という状態です。
この先も四年に一度のワールドカップの時期は、「自分は参加できていない」という罪悪感を抱きつつも、普段と変わりない生活を送っていくことでしょう。
でも、不思議なんですよね。サッカーのワールドカップって、私が中学生・高校生の頃ってそんな大きな祭典ではなかったような気がします。私の周りに興味を持っている人なんて、一人もいなかったし、テレビでもそんなに報道されていませんでした。それなのに、私がぼんやりしているうちに、周りみんながサッカーファンになって、サッカーのワールドカップが一大イベントという扱いになって。
昔はサッカーに関する私の立ち位置は、世の中の平均と同じだったのに、あっという間に世の中全体が私を取り残して、もの凄い速さで私から見えない場所に動いていった、という気分です。
ま、私はこんな感じの人間なわけです。とりあえず非常にマイペースな弁理士らしい、ということだけ分かっていただければ、今日のブログはそれでOKです。
投稿者 八木国際特許事務所 | 記事URL
2011年8月 3日 水曜日
ヒット商品を支えた知的財産
日本弁理士会ウェブサイト中に、「ヒット商品を支えた知的財産」というページがあります。
これは、読んでみると案外面白いですよ。
もちろん、弁理士会ウェブサイト上という「公の場」に書くことですし、企業側の承諾がなければ掲載できないわけですから、話が全体的に「きれいごと」に寄っている感は否めないですが、それでも、色々な商品について、各社がどんな特許を出していたのか等がわかります。こういうことが書かれたものは本当に少ないです。
特許の勉強ということになったときは、「理屈」から入ることになりがちです。しかし、「理屈」というのは頭に入りにくいものです。
「特許権取得による独占排他権に基づいて、競合企業が参入することができず・・・」
ということを文字面で読むよりも、現実に出ている商品にあてはめて考えたほうが興味もわくし、理解もしやすいです。
しかし、実際に特許の講習をするときに、このような商品についてはこのような特許があって……という話はなかなかできないものです。
どの特許がどの商品と対応しているか、ということは案外、弁理士には分からないものです。知っていたとしても、外部で話していいのかどうかが分からないことが多いです。
ということなので、特許の仕事をしている人でも、案外、自分が携わった特許と実際の商品との関係をちゃんと分かっていない場合は多いです。
そういう状況ですから、こうやって特許と商品の具体的なリンクをつけながら説明してくれる場、というのは本当に少ないです。それだけに、このようなページは貴重だと言う気がします。
例えば。
このコーナーの最初に載っているのは「雪見だいふく」の特許の話です。これは、誰でも知っている商品ですし、他社の模倣品が出ていない商品ですよね(特許は存続期間が満了して長いのですが)。
このような商品がどんな特許で守られていたのか、ということは興味深いと思いませんか? また、言ってしまえば、「大福の皮の中にアイスクリームを入れただけじゃないか。アイスモナカの外側を大福の皮にしただけじゃないか。そんなものに特許性があるのか?」、と言われそうなものについて、どうやって特許を取ったのか、という点も、気になりませんか?
実際、この特許の明細書を読むと、出願時点で色々と作戦を考えてうまいこと特許を取ったな、ということが読み取れます。
そういった、「企業経営とうまく結び付けた特許」という「成功事例」を読むのは面白いものですよ。
もちろん、その影にはその数十倍、その数百倍の失敗事例がある、ということも知っておく必要があるし「きれいな話」ばかりではなく「どろどろした話」もたくさんある、ということは認識しておいたほうがいいですが。
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