特許コラム
2011年6月 2日 木曜日
気になったニュースなど
以前から小出しに新聞発表されていた、特許法改正が国会を通過したようですね。
この法改正については、また詳細が分かれば本ブログでも取り上げようと思います。
しかし、新聞記事などでは、比較的大きく取り上げられてはいますが、なんといっても特許は出願人がきちんとやるべきことをやらなければならないのが原則です。いくら法改正が行われたといっても、その部分は変わっていません。
これまでと同じように、気を抜かずに特許と向きあうことが必要だと思います。
ということですが、何しろまだ詳細が分かっていないので、このネタはもっと詳細が明らかになってから、ということにして。
最近、電子・電機系の会社の訴訟が増えていますね。特に話題になっているのは米国でのアップルvsサムソンでしょうか。
サムソンのビジネスのやり方は、特許訴訟を受けやすいビジネスモデルですから、サムソンが多くの特許訴訟で被告になってしまうのは、ある程度やむを得ないことですが、今回の事件はこれまでの多くの事件以上に派手な印象です。
私は電子・電機業界についてあまり詳しくないので、これ以上何も論じることはできないのですが。
もう一つ、訴訟が多いなと思う会社は日亜化学工業です。
日亜化学工業のホームページのプレスリリースを見ると、非常に多くの特許訴訟に関する記事が並んでいて、ほんとうに特許訴訟を多く行っていることが分かります。最近では5月に白色LEDに関しても訴えを起こしているようです。
日亜化学工業のプレスリリースのページはこちらです。
こちらの場合は、青色LEDの開発によって有名企業になってから今に至るまで、ずっと多くの訴訟事件に関与しているという印象のある会社です。
やはり画期的な技術を開発した会社であれば多くの特許訴訟に関与しなければならないのは当然のことでしょう。
日亜化学といえば、誰もが中村修二氏との訴訟事件のことを思い出すわけですが、実際のところ、あの事件だけではなく、もっと多くの訴訟事件を行っている会社でもあります。
しかし、この一点のみを見ても、やはり訴訟は嫌だという会社の気持ちはよく分かります。
日亜化学はこれほど色々な特許訴訟を行い、それによって一定の成果を挙げており、しかも白色LEDという将来性のある技術においても特許を押さえているわけです。
そのような会社なのに、いつまでも「日亜化学といえば、中村修二氏との裁判」というイメージを持たれてしまうのは、きっと気持ちのいいものではないのでしょうね。
投稿者 八木国際特許事務所