特許コラム
2011年4月20日 水曜日
特許の講習会講師
私もたまに特許の講習会講師をすることがあります。
有名弁理士というわけではないので、100人、200人というレベルの講習会ではなく、数十人単位程度の場所での講師ですが。
5月に、とある場所(2年ほど参加させて戴いている技術交流会です)で特許の話をすることとなりました。
それで、今、どんな話をしようかとネタを考えているところです。
それで思うのですが、特許の講習会が「つまらない」ことが多いのは、色々な原因があると思いますが、「面白い話はできない」という縛りがあるのが一つの原因ではないかとも思います。
例えば、私も訴訟代理をしたことがあります。その訴訟代理の際の色々なことは講習会で話すとそれなりに「受ける」話にできるだろうな、と思います。でも、それは絶対に講習会のネタにはできません。企業秘密に関わる部分があるので、そんなことを広く色々な方がおられる場所で話すと、大問題です。
かといって、判決文として裁判所ホームページ等で公開されている話をネタに話をしても、面白くすることは難しいです。なにしろ、自分が経験したことではないわけです。
「なんでそんなことになってしまったのか」という肝心のところについては、想像するしかないという状況になるからです。その「想像」も、関係企業を誹謗中傷するようなことになっては大問題です。そうなると、あまり「過激な想像」を語ることはできません。
特許の問題処理のなかでも、内輪もめが発生したり、議論が思いもよらない変な方向に飛んで行ったり、と滅茶苦茶な状況になることもよくあります。そういうところこそが、「面白い話」であって、本当は皆が知っておくべき話じゃないか、と思います。
でも、そういう話はなかなか話せなません。
そのせいで、結局、「当たり障りのない話」とか「特許の教科書的な本を読めば書いているような話」、「法律の規定の説明」みたいな、あまり面白くない話になってしまいがちなのは、仕方のないことかもしれません。
ただ、私としてはそういうのでは面白くないな、と思うので、少しでも「自分が知財マンとして経験したなかでの話」を交えて話ができればいいな、と思いつつ、色々計画しています。
また、私、講習会の講師等も引き受けさせて戴きますので、特許の話の講師を探されている方は連絡下さい。
投稿者 八木国際特許事務所