特許コラム

2011年3月11日 金曜日

EU共通特許 25カ国導入を決定

 今朝(2011年3月11日)の日本経済新聞の記事です。
 
「欧州連合(EU)加盟国は10日の競争力相理事会で、EU共通特許の導入を決定した。(中略)企業は英語、仏語、独語のうち1つの言語だけで出願し、認可されれば大半のEU加盟国で特許として認められる。(以下略)」
 
 これまでのEPOの特許は審査手続きが統一されていますが、審査完了後に各国国内への移行が必要だったわけです。これが権利の管理の部分も一体化される、ということのようです。
 
 この記事だけでは分からないことも多いのですが、長年の懸案で「実現できないのでは」とさえ言われていた共通特許が実現の方向に向かう、ということのようです。
 費用については、不明の部分も多いのですが、とりあえず管理の手間は減るでしょうし、「市場は統一されているのに、特許は各国ごと」という不自然な状態は解消に向かうのではないかと思います。
 このあたりはおいおい情報が入ってきて、色々と明らかになって行くことでしょう。
 
 やはり、現在の景気が悪い状況のなかであると、逆に色々な改革が前進しやすい状況なのでしょうか。米国についても、大改正を行う法案が上院通過、とのニュースが入っています。
 米国のほうは、先願主義導入の法案が含まれているそうなので、下院で通過するかどうかが注目ですね。


投稿者 八木国際特許事務所

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