特許コラム

2011年2月25日 金曜日

特許事務所の経営

 昨日、税理士さんと昨年の確定申告の書類作成を行いました。
 これをやっていると、一年に一度、経営状況を確認しているという気分になります。
 
 でも、特許事務所の経営がどんなものか、ということはあまり語られることはがないですね。
 それが分からないから独立を「怖いこと」と思っている人も多いような気がしますが。
 
 当然のことですが、弁理士が独立すると「経営」という問題がのしかかってきます。それは弁理士に限らず、どんな仕事であれ、独立すれば「与えられた仕事をやっていればいい」という状況ではなくなります。
 独立した資格職と無職の違いは、「仕事があるかどうか」の一点のみです。独立しても仕事がなければ無職と同じです。だから、最初に「経営」のなかで考えることは「どうやって仕事を手に入れるか」という一点に絞られるわけです。(仕事が増えてくると、そこに「どうやって仕事を回すのか」という次の点がでてくるわけですが)
 
どれほど弁理士として優秀で、明細書を書くことに関して素晴らしい能力を持っていたとしても、それと特許事務所の経営は何の関係もありません。仕事がなければ、能力があっても「無職」にすぎないわけです。
 
で、私の場合はこの三年間、どうだったんだろうか、と思い出してみると。
 
なんかよく分からないんですよね。細々と事務所は継続しているのですが、
「仕事を取るためにどんな作戦を立てたのか」
ということを考えても、作戦というほどの作戦はなかったように思います。
 
ただ、ありきたりですが「人との縁」が一番大事なのかもしれない、と思います。それも
「この人に顔を売っておいたら、仕事がもらえるんじゃないか」
という色気を出した付き合いよりも、
「この人とのつながりから仕事が来るなんて思ってもいなかった」
という付き合いが大事、と思います。ウチの場合もそういうつながりからの仕事はそれなりに多いです。
 
そういう意味では、独立して「縁」ということを、実感として感じるようになったと思います。そういう「意外な縁」が、最近たまに「仕事が楽しい」と思うことがある一因なのかもしれません。
 
それと、事務所の経営の「調子が悪い時」にどこまで平静でいられるか、ということもあるような気がします。そこのところ、私も「まだまだ」という気がしますが。


投稿者 八木国際特許事務所

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