特許コラム
2011年2月23日 水曜日
傲慢な弁理士
ブログをやっていると、アクセス解析を見ることで、「どんな検索ワードで本ブログに到達したのか」が分かります。
で、それを見るのが最近の楽しみの一つなのですが、最近、
「弁理士 傲慢」
でウチに来たという人がいるのを見て、ちょっとへこみました。
いや、別にこの人が私のことを傲慢だ、と思って検索してウチのブログにたどり着いたわけでないことくらい、分かっています。
しかし、どういう理由があったにせよ、「弁理士を傲慢だ」と感じるようなことがあったか、あるいは、そういう噂を聞いたから検索をされたのでしょう。
弁理士のほとんどは、弁理士試験に合格してなった方です。そして、合格者発表のときに出身大学のランキングなども発表されますが、いわゆる「高偏差値大学」の出身者の割合が高いです。そういう「勉強ができる」という自意識のせいで「傲慢」になってしまう方がおられるのは、仕方がないことかもしれません。
弁理士という仕事について、私がいつも思っていることは、
「弁理士はプレーヤーではなく、プレーヤーをサポートするスタッフみたいなものだ」
ということです。
弁理士の仕事はあくまでも「研究者」が「新しい発明」をしてこそ、のものです。弁理士だけいたところで、何も世の中の役には立ちません。
例えば、私たち弁理士は野球選手やサッカー選手のようなプレーヤーではなく、それをサポートするトレーナーとか栄養士とか、そういう立場の人間なのではないか、と思っています。
こう書いたからといって、別に弁理士という仕事を卑下するつもりは全くありません。ただ、事実として弁理士という仕事がそういうものだ、と思っているだけです。
「プレーヤーをサポートするスタッフ」
が一番やってはいけないことというのは、「プレーヤー」がいい気分でプレーすることを邪魔するようなことではないか、と思います。
でもここのところは難しいと思います。なんだかんだいって、誰でも「自意識」というものはありますし、「自分は偉い」というアピールをしたくなってしまいがち、というのはありがちな話です。
それが、「一流大学」を卒業して、「難関資格試験に合格した」という人であればなおさらです。
とはいうものの……。
ここのところを考え始めると、私も色々と止まらなくなってくるので、このあたりまでとしますが。いずれにしても、難しい問題ではあると思います。
投稿者 八木国際特許事務所